オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生した11人組ボーイズグループINIが、6月13日(土)に結成から5年を迎えようとしている。これを記念して、クランクイン!トレンドでは、彼らの5年間とグループでの立ち位置や魅力をメンバーごとに振り返る連載企画を実施。第2回目は尾崎匠海の魅力を深掘りしたい。
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■楽曲によって変わる声色
1999年6月14日生まれの尾崎。彼の魅力は、なんといっても音域の広いボーカリストとしての顔だろう。番組参加前からグループでの活動経験や路上ライブなど、さまざまな経歴を持っている尾崎は『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』での初回評価であるレベル分けテストにて、現在、INIとして共に活動する後藤威尊と佐野雄大と3人で平井大の「Stand by me, Stand by you.」を披露。Bメロで勢いづけて前進し、力強く伸びやかな声で歌う「探していたんだずっと もう迷わないここからはじめよう」のパートで審査員、そして国民プロデューサー(=視聴者の呼称)の心をグッと掴んだ時の衝撃は、いまだに忘れられない。
そんな尾崎のオーディション中を振り返ると、現在のキラキラとした印象はありつつも、常に「後がない」という緊迫感を漂わせていたようにも思える。特に、それを感じさせたのは番組後半、ボーカル、ラップ、ダンスの専門分野に分かれ、実力を競い合うポジション評価にてBTSの「Dynamite」に挑んだ際。尾崎は、過去にあった誹謗中傷から本当の自分を出せなくなっていると涙ながらに吐露。初回の評価で「これまでのことを無駄にしたくなかった」と話していたからこそ、拭えない過去を乗り越え、殻を破ったシーンは彼のアーティストとしてのステップを1段階上げた瞬間だ。
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オーディションを経て、見事INIのメンバーとなった尾崎の歌声は、さまざまな楽曲で表情を変え、魅力を放ち続けている。例えば、2枚目のシングル「I」に収録されている「AMAZE ME」では1番のサビのラストパートを担当。とにかくかわいいに振り切った歌い方は、多くのMINI(=INIのファンの呼称)をキュンとさせていたことだろう。一方の3RD ALBUM『THE ORIGIN』に収録されている「Non‐Stop」では、声量をわずかに落とし、ささやくように歌う姿が印象的。ここでは紹介しきれないが、HIPHOP色の強い楽曲では力強く鋭利な声に、バラードでは包み込むようにと、楽曲の雰囲気によって変わる歌声が魅力的なのだ。
ちなみに尾崎のキャッチコピーでもある“キラキラアイドル”な姿を堪能したい人に推したい楽曲として、ソロで披露した、音田雅則の「ウエディング」も外せない。歌詞によって繊細に変えていく歌い方がポイントの必見&必聴な楽曲だ。
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■豊かな表情は芝居でも生きる
ここまでボーカリストとしての顔にフォーカスを当てて解説してきたが、尾崎といえば表情管理もピカイチ。楽曲に合わせ、表情どころか根本から印象を変えるほどに憑依(ひょうい)しているような見せ方ができる。
そんな表情の豊かさは、グループとしての活動に止まらない。実は彼、グループ活動を始める前から舞台などを中心に芝居の経験も積んできた。それゆえ、INIになって以降も萩原利久主演の『月読くんの禁断お夜食』(テレビ朝日系)などに出演し俳優としても活躍。
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特に、2024年に放送された『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)と『ライオンの隠れ家』(TBS系)で、尾崎は愛されキャラの後輩ポジションを担当。いずれも、ドラマファンからも多く注目された作品とあり、放送のたびに「この子は、なんていう俳優なんだ?」「INIの子なの!?」と驚かれる光景をSNSで何度も目にしたことを覚えている。その姿は、尾崎の自然体な姿に近く、グループにいる際“いじられキャラ”というポジションを確立している彼の本来の姿と通ずるところも多かった。
グループ結成当初は、INIの俳優枠を1人で担っていた一方、現在は他のメンバーも続々と演技仕事に参入している印象。そんな中で、尾崎がこれからもさまざまな話題作で、その存在感を放ち続けることを個人的に期待したい。そして、今までのように、芝居をしている尾崎を知ることでINIに興味を持つ人が増える…彼は、INIの窓口のような役割を担ってくれることだろう。(文:於ありさ)
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